犬の健康を守るために知っておきたい予防接種とフィラリア予防

犬のトレーニングは大切ですが、まずは健康で長生きしてもらうことが何よりも重要です。ペットショップやブリーダーから予防接種の説明を受けたものの、詳しく理解しないまま動物病院へ行っている方も多いのではないでしょうか?

実際に、飼い主さんからよくある質問として、

  • 「狂犬病予防接種と混合ワクチンの違いがわからない」
  • 「春に届くハガキって何?」
  • 「フィラリアって何?」
  • 「ドッグランに行くのに必要な予防接種は?」

といったものがあります。

そこで今回は、犬の健康を守るために欠かせない 「狂犬病予防接種」「混合ワクチン」「フィラリア予防」 について、分かりやすく解説します。


① 狂犬病予防接種(年1回、義務)

狂犬病は犬から人にも感染する危険な病気で、一度発症すると ほぼ100%死亡 します。
日本では法律により、以下の3つが義務付けられています。

  1. 飼い犬の登録(市区町村で登録手続き)
  2. 年1回の狂犬病予防接種
  3. 鑑札と予防接種済票の装着

昭和31年(1956年)以降、日本では国内感染の報告はありませんが、これは予防接種の徹底によるものです。春ごろに自治体から届くハガキは、この狂犬病予防接種の案内ですので忘れずに対応しましょう。


② 混合ワクチン接種(年1回、任意)

混合ワクチンは 犬の命に関わる病気や感染力の強い病気を防ぐためのワクチン です。人間でいうインフルエンザワクチンのようなもので、接種は義務ではありませんが、多くの犬が年1回受けています。

ワクチンの種類は5種~11種あり、子犬のうちは免疫が弱いため2~3回の接種が推奨され、成犬になると年1回の接種が一般的です。

接種の必要性は犬の生活環境によって異なります。ドッグランやペットホテルを利用する際には証明書の提出を求められることが多いので、事前に確認しておくと安心です。


③ フィラリア予防(4月~12月、任意)

フィラリア症とは犬糸状虫(フィラリア)の幼虫が蚊を介して犬に寄生する病気です。感染すると心臓や肺にダメージを与え、最悪の場合は命を落とすこともあります。

フィラリア予防のためには、 4月末ごろから12月までの約8か月間、毎月1回の投薬 が必要です。ただし、投薬前に感染していないか血液検査を行う必要があります。


予防内容 接種・投薬時期 義務の有無
狂犬病予防接種 年1回(春ごろ) 義務(法律で定められている)
混合ワクチン接種 年1回 任意(多くの犬が接種)
フィラリア予防 4月~12月(毎月1回投薬) 任意(予防しないと感染リスク大)

どれも犬の健康を守るために欠かせないものです。特に 狂犬病予防接種は法律で義務付けられている ため、必ず受けましょう。

カウンセリングやレッスンではトレーニングだけでなく犬との日常生活で困ったことや気になることのご相談の対応もしています。
(※医療に関するご相談は、かかりつけの動物病院にお問い合わせください。)